乳がんについて
ルミナルAとは、乳がん組織にエストロゲン受容体とプロゲステロン受容体が発現しているがHER2は発現しておらず増殖能の低いタイプです。 ルミナルBは、エストロゲン受容体は発現しているが、プロゲステロン受容体とHER2は発現している場合としていない場合があり、増殖能の低いものと高いものがあります。
家族性の遺伝性乳がんの中で最もよく知られているものは、BRCA1またはBRCA2遺伝子に先天的な異常のある遺伝性乳がん卵巣がん症候群です。BRCA1、BRCA2は、DNAの二本鎖が切断された場合に相同組み換え(図4)によるDNAの修復機構に関わるがん抑制遺伝子です。 日本における乳がん患者で、BRCA1遺伝子に異常がある患者は1.4%、BRCA2遺伝子に異常がある患者は2.7%であるという報告があります。BRCA1遺伝子に異常のある乳がんでは、女性ホルモン受容体もHER2も発現していないトリプルネガティブ乳がんが多いことが分かっています
相当組み換え修復
DNA損傷応答関連遺伝子の変異によって起こる重大な症状は、【易発がん性】と【免疫不全】 言い換えれば、DNA損傷応答機能は、個体において発がんを防止したり、正常な免疫機能応答を保持したりするために重要
・細胞周期のS期、G2期に存在する、複製された染色分体の塩基配列を鋳型としてDNAを再合成する方法です。
・BRCA1,BRCA2をはじめ複数のタンパク質が関与します。図(5)を参照
DNA損傷応答
DNA損傷応答関連遺伝子の変異によって起こる重大な症状は、【易発がん性】と【免疫不全】 言い換えれば、DNA損傷応答機能は、個体において発がんを防止したり、正常な免疫機能応答を保持したりするために重要。
BRCA1/2遺伝子異常は遺伝性乳がん卵巣がん症候群
(HBOC):hereditary breast and ovarian cancer syndromeといいます。
BRCA1およびBRCA2の変異は、ほとんどの遺伝性乳がんの原因であると考えられており、これはすべての乳がん症例の5〜10%を占める。4人以上の乳がん症例を有する家系の約52%がBRCA1の変異を継承しており、32%がBRCA2変異を有する。 5..Ford D, Easton D F, Stratton M, Narod S, Goldgar D, Devilee P, Bishop D T, Weber B, Lenoir G, Chang-Claude J, et al. Am J Hum Genet. 1998;62:676–689. [PMC free article] [PubMed] [Google Scholar]
BRCA不良らしき癌であれば、迂回路になっているバックアップ用DNA修復経路をブロックするPARP阻害剤という薬が役に立つ。バックアップを含めたDNA修復機構が使えなくなればがん細胞は致命的なダメージを死に絶える。合成致死性を利用した治療である。
オラパリブ投与群は化学療法群に比べて無増悪生存(PFS)を有意に延長し、病勢進行または死亡のリスクを42%減少した(中央値 7.0ヵ月 対 4.2ヵ月、ハザード比 0.58; p=0.0009)(下図)との報告があります。
Olaparib for Metastatic Breast Cancer in Patients with a Germline BRCA Mutation. N Engl J Med. 2017 Jun 4. doi: 10.1056/NEJMoa1706450. [Epub ahead of print]
本試験は、HER2陰性(ホルモンレセプター陽性またはトリプルネガティブ)の生殖細胞系BRCA1またはBRCA2遺伝子変異陽性乳がんの患者さんを対象としたと報告されています。 これらの患者さんを、オラパリブ群(オラパリブ錠(300mg 1日2回投与))と医師が選択した標準的な単剤化学療法(カペシタビン、ビノレルビン、あるいはエリブリン)に、2:1に無作為に割り付けました。 最終的に302例の患者が登録され、205例がオラパリブ群に、97例が抗がん剤群に割り付けられました。
主要評価項目は無増悪生存(PFS)であり、副次的評価項目は2回目の病勢進行または死亡までの期間(PFS2)、客観的奏効率(ORR)、安全性と忍容性、および健康関連QOLでした。 結果を示します。
客観的奏効率(ORR)は、化学療法群が28.8%であったのに対し、オラパリブ投与群では59.5%であり、2倍以上のORRを示したの報告ですが、観察期間を2年経過したころの無憎悪生存率は決して良いとは言えません。長期にわたる化学療法は薬剤耐性の細胞を生み出し生物学的に進化を遂げるがん細胞を作りだしがん抑制遺伝子の重複的な欠損や変異との関係が予後に影響を与えると推測されます。これを考えた上で如何にがん細胞が生息しずらい身体づくりを治療に取り入れていく事を検討する必要があります。
・ヒトBRCA1およびBRCA2乳がん抑制遺伝子における生殖細胞系列変異は、乳がんおよび卵巣がんに対する感受性を付与する
・BRCA1およびBRCA2の変異は、ほとんどの遺伝性乳癌の原因であると考えられている。
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Breast CanCer Patient #1
Breast metastases (The results of the biopsy,all adenocarcinoma) Estrogen(+)Her 3(+) T2N2M0 july 2013/Diagnosis
2014年12月18日のPETCT検査
We observed that 6/2017, which maintains the recurrence this patient’s condition.
トリプルネガティブ・再発・骨転移の症例
再発乳がんのケースレポート Breast Cancer Patient #6:47 years old
case report :Recurrent breast cancer
2012年9月:Breast cancer (TNBC)と診断
2013年5月乳房温存部分切除(May 2013 Surgery)
66Gy:放射線照射(after surgery :radiation 66gy)
乳房全摘出後化学療法(PTX+5FU+ADM+CPA)を行っていたが、2015年3月乳がん局所再発、骨転移(右肋骨)画像①②
2015 March breast cancer local recurrence, metastasis to the bone (right rib)
March 31 gene therapy start.2015年3月より遺伝子治療を開始
Therapy date 4/6:14:24:5/1:8:21=6回の治療
・・・・・・触診にて腫瘍50%縮小
治療前に観察されていたp53抗体のマーカー値が反応してたタイプであったが6回の治療後このマーカーは著しく減少した。
/Anti-P53antibody,reduced to a normal value. examine reduction of 50%or less by feeling with the hand
2015年6月より2クール目の遺伝子治療を行い2015年9月17日
2015年3月5日と比較。
Sep17,by PETCT:SUV was remarkable effect 左乳腺C領域の結節状異常集積(lift mammary)
March 3 2015 Sep 17 2015 (SUV 9.66)→(SUV 1.74)
右第7肋骨末梢の異常集積(Bone Meta) March 3 2015 Sep 17 2015 (SUV 6.91)→(SUV 1.6)
画像②の評価後、乳房全摘出縫合部分の再発腫瘍自体は明らかな縮小と活動性の減少を観察して残存する腫瘍部分を摘出に成功し、その細胞を診断したところCTL(細胞障害性T細胞)の浸潤が確認された。遺伝子治療トリプルネガティブのタイプにも適合し、また、免疫細胞を誘導することが確認できた症例である。
治療中マーカーの変化
画像①A
2015 March breast cancer local recurrence, metastasis to the bone (right rib)
画像①B
2015 March breast cancer local recurrence, metastasis to the bone (right rib)
遺伝子治療後 画像②
2015 March breast cancer local recurrence, metastasis to the bone (right rib)
Inflammatory breast cancer=Because it is easy to transition, Type poor prognosis.
Staeted treatment from May 2008,(62 years old at the time)